卵管留膿腫のこと⑤ 手術費用と医療保険について
からの続きです。
卵管留膿腫については今回で最後となります。
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2020年11月、卵管留膿腫と診断され緊急手術をし2泊3日の入院を経験しました。
退院したのが日曜日だったので当日に会計できず、約1週間後の経過観察の受診の際に支払いとなりました。
退院前に概算でもいいので知りたいとお願いしましたが、やはり休診日のため会計部門に担当者がおらずわからないとの回答。
出産以外での入院は初めてのことで、治療費にいくらかかるのか正直不安でした。
ネットで「腹腔鏡手術 卵巣摘出 費用」などと調べてみましたが、金額に幅があり過ぎて自分がどのあたりに該当するのか見当もつきません。
様々な病院のHPなどで調べる限り、自分で予想していたよりもはるかに高額になりそうなことだけは分かり、さらに不安が増す事態となりました。
ネットで調べてもやっぱりプラスにはならないと改めて実感…
今回の卵管留膿腫での手術と入院の費用は約17万円でした。
病院の規模や術式・入院日数などで費用は大きく変わると思うのであくまで参考としてご覧下さい。
私は手術した総合病院(B病院)の前にかかりつけの産婦人科(A病院)も受診していたのでそこでの診察料約5,000円、家からA病院までのタクシー代約2,000円、A病院からB病院までのタクシー代約3,000円もかかっています。
ただしこの医療費17万円全額が自己負担になるのではなく、健康保険には「高額療養費制度」というものがあり、自己負担限度額以上の医療費は申請すると差額が返金されます。
一旦窓口で全額支払う必要はありますが、申請することで返金されるのでとても助かる制度です。
収入によって限度額が定められていて医療費の計算のルールなども細かく決まっているので、詳しくはご自身の加入している健康保険に問い合わせるなどしてください。
ちなみに夫が加入している健康保険組合は高額療養費制度の申請が不要で、限度額を超えた分の医療費は2~3ヶ月後に自動的に返金されるとのことでした。
事前に医療費が高額になることが分かっていれば加入している健康保険組合に「限度額認定証」の手続きをしておくと、窓口での支払が自己負担限度までで済むという制度もあるようです。
私の場合は緊急での手術だったため申請が間に合わず、窓口で全額支払った後に返金されるという形になりました。
この「高額医療費制度」や「限度額認定証」について名前は聞いたことがありましたが、自分が該当するまでは詳しい制度の内容に関しては全くの無知でした。
今回のことがあってから何事も自分には無関係と決めつけず、健康保険以外にも様々な制度の仕組みや申請の方法などある程度の知識は身につけておくべきだと痛感しました。
特に入院や手術となった時、体調が優れない中あれこれ考える余裕はありません。
自分だけじゃなく家族が病気になった時も同じだと思います。
あらかじめ知っておくことで不安要素が一つでも減り療養に専念できると思うので、知っておくことはとても大切だと思います。
そして、もう一つの医療保険について。
私はコープ共済の「生命+入院・手術+がん」の保障がついている保険に入っていました。
これは10年ほど前、医療保険は少額でも入っておいた方がいいからと母が加入してくれたもので、就職を機に自分で保険料を払うようになりずっと続けていたものでした。
幼いころから体が丈夫で病気どころか風邪もほとんどひかない私に本当に必要なのか?とやめようと思った時期もありましたが、掛金も低いので何となく解約せずにいました。
それが今回の卵管留膿腫の手術と入院で大きな助けとなりました。
腹腔鏡での卵管摘出手術と2泊3日の入院に対して支払われた共済金は約12万円です。
共済金の請求手続きはコールセンターに電話連絡し必要書類を郵送してもらって、病院から発行される領収書や診療報酬明細書のコピーを添付して返送するだけととても簡単です。
特別な診断書などは必要なくあっという間に完了します。
11月20日頃に電話連絡し、実際に振り込まれたのは12月1日と対応もスピーディーです。
今回の手術と入院に関しては、高額医療費制度とこの共済金で自己負担はなしという結果になりました。
お金だけがすべてではありませんがとても助かったのは紛れもない事実です。
これが別の病気で入院が長引いたり何度も手術が必要になったらと考えると入っていて正解だったと思います。
まさか自分が共済金の請求をする日が来るとは思ってもいませんでした。
保険とはその「まさか」とか「万が一」の事態にかけるものだというのを身をもって知りました。
私に保険を勧めかけてくれた母には本当に感謝しかありません。
これを機に家族全員の保険の見直し・検討をしました。
結婚した時に何となく入った夫の生命保険と医療保険はほぼ見直しせずに7年間放置状態でした。
改めて確認したところ、当時とは家族構成や年齢も変わっているため無駄も多いし不足もありました。
そこで自分なりに調べて比較検討し、解約と新規での契約を終わらせました。
そして子どもたちは保険に入っていないのですが、最低限の保障をかけることにしました。
子どもは市の医療費助成があるので医療保険は必要ないと考えていましたが、長男がやんちゃでいつか大きな怪我をしそうなのと、長女も小学生になると今よりも怪我や病気のリスクが高くなりそうだと思い、お守りとして入っても負担にならない程度の掛金なので入学を機に3人まとめて加入することにしました。
医療保険に関しての考え方は各家庭様々だと思うので、どれが正解とか間違いとかはないと思います。
私も自分が手術するまでは保険を使う機会がなく掛金を何のために払っているのか…と思う時もありましたが、いざ自分がお世話になってみると安心を買っていたのだなと思いました。
これからは年齢に応じて見直しをしっかりしつつ、万が一の事態に備えを万全にしておくつもりです。
合わせて社会保障の制度についても勉強しようと思います。
以上が私が卵管留膿腫で手術・入院をした時の医療費事情でした。
何度も言いますが卵管留膿腫になって現れる症状や手術までの過程、術後の経過、医療費に関しては私個人の話なので、あくまで参考程度にお読みください。
今回の経験が卵管留膿腫と診断されて情報が少なく不安をお持ちの方々にとって、ほんのわずかでもお役に立てれば幸いです。